HOME >>趣味のページ>>アーカイブス>>7月の万葉集・巻八.1461 紀女郎



 7月の万葉集   H21.7.1


      晝者咲 夜者戀宿

      合歓木花 君耳将見哉

      和氣佐倍尓見代
                            (巻八.1461 紀女郎)



      昼は咲き 夜は恋ひ寝(ぬ)る

      合歓木(ねぶ)の花 君のみ見めや

      わけさへに見よ





     (訳) 
       昼は花開いて、夜の間は慕い合って寝るねむの花です。
       主人の私だけ見るのは残念です。お前さんもご覧なさい。 


          「萬葉集注釋. 澤潟久孝著」 「萬葉集全歌講義.阿蘇瑞枝著」より
 

     

     
      紀女郎が、年下の大伴家持にねむの花を贈るのに添えた歌です。
      これに対して家持は「あなたが下さった形見のねむの木は、花が咲くだけで
      きっと実は結ばないのでしょうね」との意味の返歌があります。


     (撮影)
      富山市呉羽山