山 の 自 然 保 護       剱岳想望   
剱岳・早月尾根の土嚢(どのう)を考える


富山県や上市町へ提言しておりました剱岳・早月尾根の土嚢問題について、富山県自然保護課より、方針が決まったとの説明をいただきました。いろいろありがとうございます。

内容は私どもの考えているものとは違っておりましたが、白い土嚢袋は撤去される事となりました。ただし麻の土嚢袋にて代用し当面様子を見、それが破れ次第、随時取り替えるそうです。
(すでに行われていますが・・・)

全国でもこのようにたくさん土嚢を積んでいる登山道は無いとの事で、今のところ、はっきりした答えは出ないそうです。

それにしても、こんなに土嚢を敷く必要などあるのでしょうか?

誰にでも登りやすいようにと、土嚢を施され段差の出来た登山道は、結局、土嚢の無い横の傾斜の方が登りやすいからと、人は脇を登り、さらに登山道が広がり、荒廃が進んでいます。

山道は、人一人分が通れるだけで充分で、出来るだけ自然を壊さない配慮、人間の痕跡を残さない配慮が大切です。

車やロープウェイから眺める景観も癒されますが、いったん道に降りたら自然が破壊されていて幻滅したという事が無いように、自然を守りつつ楽しめたらと思います。
自然公園法  第2章 国立公園及び国定公園

            第3節
 保護及び利用 (特別地域)第13条3.
特別地域(特別保護地区を除く。以下この条において同じ。)内においては、次に掲げる行為は、国立公園にあつては環境大臣の、国定公園にあつては都道府県知事の許可を受けなければ、してはならない。

高山植物その他の植物で環境大臣が指定するものを採取し、又は損傷すること。
山岳に生息する動物その他の動物で環境大臣が指定するもの(以下この号において「指定動物」という。)を捕獲し、若しくは殺傷又は指定動物の卵を採取し、若しくは損傷すること。
第4章 罰則 第70条  6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。