1984年5月末にタミヤからリリースされ、

第2期電動カーブームの火付け役となった

グラスホッパーとはどんなマシンだったのか解説します。

極限まで簡素なシャシ構成とエンジニアリングプラスチックの多用によって、

マイティフロッグ(\14800)の約半額、\7800という桁外れのロープライスを実現、

スタイリッシュなデザインとあいまって爆発的な大ヒット商品となり、

兄弟車のホーネット共々、第二次電動R/Cカーブームの牽引役となった

サイドからリアへと一気に駆け上がるラインが印象的。

アグレッシブながら清楚なフォルムは黎明期のレーシングバギーの白眉とも言える秀作だ。

それまでレーシングバギーといえば、モデルとなったバハカリフォルニア出場車などの実車同様、機能本位・ワイルドなアピアランスが売りだっただけに

「モデルとなった実車を持たない」オリジナルデザインでの大ヒットが

同社のみならずこれ以降のオフロードマシンのデザインに与えた影響は計り知れない。

軽快な動力性能とオフローダーの常識を覆すランタイムをも実現したシンプルなリアセクション。

大ぶりなギアボックスに収まる各ギアは、現代の基準でも十分なキャパシティが与えられる。

デフは初期ロットではデフベベルも含めカウンターギアと同材質のナイロン樹脂製だったが
ほどなくホーネットで採用されたグラス繊維強化タイプとされた。
同時にベベル接合部一体成形のアクスルから、保持力の高い真鍮打ち込みタイプに変更するなど
クオリティと信頼性を高めている。

尚、写真のダンパーとリアタイヤは、純正Opt.

フロントは左右独立のスイングアーム式。

サスピンまで一体のナイロン樹脂製。剛性よりも耐クラッシュ性を重視し、非常に柔軟だ。

ナックルは当時のオンロードレーシングカーと共通のもの。

写真ではYOU-G製オイルダンパーを装備しているが、オリジナルはスプリングのみの簡素なものだ。

このように簡潔な構成ながら、意外に高い路面追従性を発揮した。

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