Last Modified in 2000.1.18

社会教育とは何か
(私たちの主張,提言)


社会教育とは何か。


1 教育のとらえ方

(1) 教育とは,社会教育のことである。
   なぜならば,教育とは,人々が生きていく環境をともによりよくしていくことだからである。
  すなわち,教育とは,政治(選挙活動と異なることに注意)のことでもある。
(2)学校教育とは,
 ア 社会教育のなかでつちかわれたことを,
 イ 次世代に能率的につたえたり,
 ウ より組織的,専門的に探究したり
 するためにある。

2 学校教育を取り巻く環境の変化
(1)主な現象例
 ア 学校内に子どもの集団が形成され,小社会となる。
そこには独自のきまりもあらわれる。
イ 高度に発達した産業社会のなかで,親は多忙化した。
 ウ 学校教育に対する社会的な信用が増大した。
(2)そのため,学校教育をもって教育のすべてとする考え方と学校教育内の価値基準で社会内の価値基準にしようとする考えが一般化した。
  その結果,教育のなかに「人々が生きていく環境をともによりよくしていこう」とする視点が希薄化した。

3 社会教育は不要か(反語)
 人格形成.人々との付き合い方などは,地域のなかでつちかわれてきた。
 特に,日々の生活のなかで出てくる,結論の見えない問題を,どのように解決していこうかを,みんなで考え,そのための行動を推進していくことが社会 教育である。
 お互いの顔が匿名化されつつある現代社会においてこそ,人間関係を大切にしながら地域作りを進める社会教育は必要である。
(参考)
 生涯学習との対比
 生涯学習には,「人々が生きていく環境をともによりよくしていこう」とする視点がない。

4 社会教育を推し進める主要なところ
(1)三つの社会教育機関(公民館,美術館や資料館を含む博物館,図書館)と各種社会教育関係団体(婦人会,老人会,青年団など)
(2)三つの社会教育機関の役割
 ア 公民館 人的資源の提供
 イ 博物館 現物(複製品を含む),現地の提供
 ウ 図書館 情報,資料の提供
 をつうじて教育環境を整えていく。
  これらの提供は,個人及び各種社会教育関係団体などにおこない,彼らの教育の便に供する。ただし,これら社会教育機関は,各種社会教育関係団体の会員,リーダーその他ボランティア等の育成をしてはならない。
  なお,提供するためには,人的資源,現物,現地 情報,資料を,機関の責任において,常に,蒐集,再構築,研究等をおこないつづけるのは当然である。また,これら機関同士の連絡協調や近接部分での競合もありうる。
(3)各種社会教育関係団体
  各種社会教育関係団体は,自主的団体である。
   各種社会教育関係団体は,社会教育を担う機関である。
   各種社会教育関係団体は,住民の代表機関でもある。
   自らの責任で,会員,リーダーその他ボランティア等の育成をおこなう。
   さらに,社会教育機関を積極的に利用することによって,社会教育機関に住民の意見を反映させるべきである。これは権利であるとともに,社会教育の携わるものとしての義務である。なぜならば,各種社会教育関係団体は,住民の代表機関の立場から,直接民主制と間接民主制の双方と鼎立するものと位置づけられる存在だからである。
   ゆえに,各種社会教育関係団体は,常に,住民の代表性の確保に努めなければならないし,また,団体の自立性を確保するためにも,自らの組織内に社会教育機関に準ずる機構を持つべきでもある。



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