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星の王子様


 すわっているいすを、ほんのちょっと動かすだけで、見たいと思うたびに夕焼けの空が見える・・・
 そんな小さな星から、王子さまは地球へやってきました。
 サハラ砂漠でボクと会った時、とても様子のかわった坊っちゃんだなと思ったのですが、それもそのはず、王子さまは遠い遠い小っちゃな星からやってきたばかりだったのですからね。
 王子さまにはひとつだけ気にかかることがことがありました。
王子さまが星に残してきた1本のバラの花のことです。
 王子さまが初めてこのキレイな花を見た時には、この花の名前さえ知りませんでした。
でも、王子さまの星では初めて見る花が咲いているのを見ました。
そして、その花は“バラ”という名前だということも知りました。
 けれど、友達になったキツネが言いました。

「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。
かんじんなことは、目に見えないんだよ」


 王子さまが、たった1本のあのバラを思う気持ちは、たとえ5千本であろうと1万本であろうと他のバラには決して注がれることのない心なのです。


 ある日、王子さまは、星へ帰ると言いました。
 ボクはそれはずいぶん寂しい気がして、
 「ぼっちゃん、ぼく、あんたのあの笑い声が、もっとききたいんだ・・・・・」
と言ったのです。
  すると王子さまは言いました。
 「夜になったら、星をながめておくれよ。
 ぼくんちは、とてもちっぽけだから、どこにぼくの星があるのか、きみにみせるわけにはいかないんだ。
 だけど、そのほうがいいよ。
 きみは、ぼくの星を、星のうちの、
どれか一つだと思ってながめるからね。
 すると、きみは、
どの星も、ながめるのがすきになるよ。
 星がみんな、君の友だちになるわけさ。」


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